ぜんぶ一人相撲でした。
ぜんぶゆめで、
たぶんわたしのさいごのゆめで、
ひとりでひたすらに愛しました。
わたしにとってかつてない一番の純粋だったかもしれません。
長い人生の中で、
あのひとが教えてくれたことはあまりにもおおきくて、
わたしはいつも失敗ばかりでした。
目覚めたくないゆめの中で生きようとしたけれど、
やっぱりそれはゆめだったので、
ある夜げんじつの世界に戻ってきてしまいました。
ゆめは遠くてもういきたいときにいけないし、
ゆめはわたしだけのものであって、わたししか知らない。
ゆめのなかでは、それがゆめであると気づけなかったのです。
げんじつの世界でわたしはこてんぱんにやられて、ようやく
それがゆめだったことを知りました。
とても果てしないゆめで、ゆめにふかくふかく入り込んでしまって
げんじつに戻れないようなきもちににもなったけれど、
こちらがわには頼りたい背中や、わたしにしかいない家族がいるので
ちゃんと靴をはいて戻ることにします。
ただいま。